スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

「数学ブーム」到来 江戸時代の庶民も楽しんだ









「数学ブーム」到来 江戸時代の庶民も楽しんだ

拡大写真
この1年のおもな数学エンターテインメント(写真:産経新聞)



 平成22年の本屋大賞を受賞した歴史小説『天地明察』(冲方丁(うぶかた・とう)著)が、滝田洋二郎監督の手で映画化され、15日に公開される。天文学者、渋川春海(しぶかわ・はるみ)(安井算哲)が日本独自の暦を作成しようと奮闘する物語のキーワードの一つが「数学」。公開に合わせるかのように、数学に関する書籍やテレビ番組を目にする機会が増えてきた。苦手な人が多いとされる数学に対する風向きが変わってきたのか。(伊藤洋一)



【フォト】 「世界史」本、なぜ人気? ベストセラー相次ぐ



 ◆「天地明察」陰の主役



 碁打ちでありながら数学、天文学にも造詣が深い春海(1639〜1715年)と、天才和算家で「算聖」と称された関孝和(せき・たかかず)(生年不詳〜1708年)。小説『天地明察』は史実では接点がないとされる2人を交錯させた。映画でも岡田准一さん(31)と市川猿之助さん(36)が数学の問題を解くシーンが描かれる。暦作りには太陽や星の観測が重要で、数学の要素が不可欠。数学にまつわる場面が随所に登場する。



 数学がクローズアップされるのは、物語の世界だけではない。遠山啓(ひらく)(1909〜79年)著で、安野光雅さん(86)がイラストを担当した小学生向け教育書『算数の探険』が昨年6月、日本図書センターから38年ぶりに復刊された。子供も数の概念を身に付けられるよう工夫した物語だが、絶版。復刊を望む声が大きくなっていた。



 A4判変型(265×205ミリ)の大きなサイズで1巻3780円と高価にもかかわらず、1年で全10巻が5千セット売れた。同社企画部特別編集室の福田惠編集長によると、「10巻セットものの児童書としては異例の売れ行き」という。かつての読者が、子や孫に贈りたいと購入するケースが多いようだが、「ドリルをする孫を見ているうちに勉強したくなった」「87歳だが算数を勉強しなおしたい」と、高齢者が自分のために求めるケースも出てきている。



 出版不況のなか、『面白くて眠れなくなる数学』(PHP研究所)はシリーズ3冊で20万部超、『わくわく数の世界の大冒険』(日本図書センター)は刊行1カ月で1万5千部が売れた。数学を扱った両書の著者が、東京工業大学世界文明センターの桜井進フェロー(44)。予備校講師を経て、平成12年からサイエンスナビゲーターを名乗り、数学の面白さを講演などで伝えている。



 ◆大人の学びなおし!?



 「なぜ数学が嫌いになるのか。教科書には誰が、どういう経緯で公式を発見したか、どう役に立つかという過去と未来が書かれておらず、人物も登場しないから。数学は世界共通語であり、世の中は数学でできているのに、それを伝え切れていない」



 小学生から高齢者までを相手に、年60回の講演を行う桜井さんは、映像と音楽を使ったり、「グーグルはIT企業ではなく数学企業、グーグルランキングは連立方程式の応用」などと、身の回りにある例えを駆使し、数学に興味を持たせようとしている。



 「違う道を選ぶなら、数学の研究者になりたかった」というタレントのビートたけしさん(65)が、東大生と数学問題を解き合う『たけしのコマ大数学科』は、平成18年からフジテレビなどで放送される人気番組。数学をエンターテインメントとして扱う番組は少なかったが、今夏には桜井さんが監修する「Rules」(NHK Eテレ)などが放映された。「大人の学びなおしブームの一環ではないか」と、桜井さんは昨今の数学ブームを分析する。



 日本数学会は今年2月、「大学生数学基本調査」(昨春実施)で24%の大学生が小学6年で習う「平均」の考え方を尋ねる問題が分からなかったと発表した。識者からは「科学技術立国の危機」などと懸念する声があがった。



 日本史や世界史を、やさしい解説書で勉強しなおす人が多くいるように、エンターテインメントをきっかけに数学に目を向ける人が増えるかもしれない。



 ■江戸時代の娯楽 庶民も楽しんだ



 近著には「数学」と「江戸」が組み合わされたものが多い。受験があるわけでもないのに、江戸時代には庶民まで数学に熱狂していたようだ。「何かに役立てようではなく、純粋に楽しみのために、もしくは自らを極みに引き上げようとした精神活動だったのでは」と桜井さんは類推する。



 例えば、江戸前期の数学者、吉田光由(みつよし)の『塵劫(じんこう)記』(1627年)は利息計算や距離の測り方などが記された生活数学の本でたちまちベストセラーになり、海賊版が出たほど。その後、『新篇塵劫記』(1641年)の巻末には、遺題と呼ばれる12問の宿題をつけた。すると、これの解き方を記した書物が出版される−ということが繰り返された。「天地明察」にも登場する遺題継承方式だ。



 世界に先駆けて、行列式、ベルヌーイ数を発見した関孝和も自著『発微算法』で難問を解いている。江戸時代は学者から庶民まで数学を楽しんでいた。



「この記事の著作権は産経新聞 に帰属します。」





スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

ロボつむり

Author:ロボつむり
FC2ブログへようこそ!

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。